2017.12.31 13:28クーポラだよりNo.34 ~落語「崇徳院」とオペラ「こうもり」~瀬を早み 岩にせかるる滝川の 割れても末に逢はむとぞ思ふ(滝の水は岩にぶつかると二つに割れますが、すぐにまた一つになるので、現世では障害があって結ばれなかった恋人たちも、来世では結ばれることでしょう。)大和歌壇の宗匠、藤原定家が選定した小倉百人一首の77番歌として知られている情熱的なこの歌の作者は、崇徳(すとく)天皇です。崇徳天皇は第75...
2017.12.31 13:11クーポラだよりNo.33 ~六騎(ろっきゅ)とフィガロの結婚~理由もないのに、心をつかまれて、忘れられない詩に出会います。御正忌(ごしょうき) 参詣(めん)らんかん情人(やね)が 髪結うて まっとるばん寺の 夜明けの 細道に鐘が鳴る逢(お)うて 泣け との 鐘が鳴る「からたちの花」の作詞者、北原白秋が残した「六騎(ろっきゅ)」という詩です。六騎(ろっきゅ)とは、馬に乗った六人の平家落武者のことです。...
2017.12.31 12:57クーポラだより No.32 ~シネマ・クレールとカストラートの発声~深く感動した映画は、人生の宝となります。その映画のことを思い出すだけで、心が温かな感動に包まれ、生きる勇気を与えてくれます。小学生の頃、喘息持ちだった私は、学校を休みがちでした。季節の変わり目ごとに、体調を崩し、喘息の発作がでました。喘息の発作は、真夜中におきます。半身をおこし、掛け布団を抱きかかえて、背中を丸めて発作による呼吸困難をしの...
2017.12.31 12:40クーポラだより No.31 ~笹だんごとあっぱれジュニアのアニメーション~旅の面白さは、偶然に出会う味や風景です。入念な下調べに従って、自分の計画通りに、はこんでいく旅も、気持ち良いものですが、行き当たりばったりの旅は、偶然の連続が面白いものです。この夏、青森までオートバイでひとり旅をした時も、忘れがたい偶然の味に出会いました。夜明け前から延々と日本海沿岸の単調な北陸道を何時間も走り、やっと新潟県に入った時のこ...
2017.12.31 12:22クーポラだよりNo.30 ~北斎の絵とバレエのストレッチ~この夏、どうしても見ておきたい記念館があり、オートバイで青森県五戸町まで出かけてまいりました。みちのく青森は岡山から片道1300キロ、自動車でも13時間はかかるみちのりです。女性独りで、オートバイで行くなんて無謀です。私の友人たちは、反対こそしませんでしたが、さぞかし肝を冷やしたことでしょう。 青森県五戸町は、日本の航空の父、木村秀政の郷...
2017.12.31 11:46クーポラだよりNo.28 ~勝山とヴィチェンツァとバレエのフォンデュ~お気に入りの映画は、ストーリーを覚え、登場人物のセリフや演技までも覚えてしまいます。大好きな映画の撮影場所を旅の目的にするのは、実に楽しいものです。「男はつらいよ」は渥美清演じる寅さんが主人公で、48回ものシリーズが続いた大ヒット映画です。
2017.12.31 11:24クーポラだより No.27 ~「ブレーク」のお皿と180開脚~自由な旅先で、頭を悩ますものは食べ物です。旅行業者が企画した、パック旅行ならば、自分で考える必要はありませんが、個人旅行にこだわるならば、すべてを、自分で判断せねばなりません。短い旅ならば、店構えだけで判断し、適当に入ったお店の味に、あたり外れがあろうと、さほど気にはなりません。しかし、長い旅だと、体調にも関わるので、野菜がしっかり摂れて...
2017.12.31 11:00クーポラだより No.26 ~ワルツとジュテ~周防(すお)監督は、作品数は少ないけれど、ユニークな映画を世に送り出しています。周防監督の代表作「シャル・ウィー・ダンス」は、当時、現役バレリーナだった草刈民代が出演し、とても話題になりました。
2017.12.30 23:17クーポラだより No.24 ~西洋の美意識とバレエのお稽古(プリエ)~京都の太秦(うずまさ)の映画村では、楽しい時代劇体験ができます。時代劇、撮影用の本物のオープン・セットの前で、殺陣(たて)ショーを見学したり、